突発性難聴と耳の閉塞感
突発性難聴は、突然音を聞き取りにくくなる点が最大の特徴ですが、そのほかにもいくつかの症状が見られます。激しい耳鳴りやめまい、あるいは吐き気を感じることもあります。そんな症状のひとつに耳の閉塞感や聴覚過敏症があります。 プールやお風呂から出たとき、耳に水が入って塞がっているような感覚を憶えることがあります。そんな状態が慢性的になってしまうのです。これは主に内耳にある欠陥が塞栓によって塞がってしまうことによって生じるもので、循環障害による発症と分類されます。この場合、聞こえづらさがとくに大きくなり、耳鳴りが伴うことが多いのも大きな特徴となります。 その一方で、原因が特定しやすいという特徴もあります。突発性難聴は原因不明で生じるケースが多いのが最大の問題点です。ウイルスの感染や、ストレスなど精神面の問題が原因で発症することもあります。とくに精神面が原因の場合は特定も治療も難しく、解消まで時間がかかったり、慢性化してしまう場合も多くなります。しかし、循環障害による発症の場合はそれを治療すれば難聴そのものの解消も期待することができます。循環障害の場合は、おもに薬物療法が行われ、血管拡張剤や抗凝固剤などの使用で一定の効果を上げられることが多いようです。 ですから、閉塞感が気になる場合、突発性難聴を疑ってかかるとともに、早期の段階でできるだけ適切な治療を行うことが重要になります。早ければ早いほど確実な治療が期待できますから、難聴に悩まされている場合には症状にも心を配るようにしましょう。
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