薬剤性難聴
音が聞こえないというよりも耳がつまった感じ、あるいは音が響く感じ、音がゆがむ感じが自覚症状で表れる突発性難聴は、ある日突然に片耳が聞こえなくなる感音性難聴のうち原因不明のものをいいます。原因不明でウイルス説と内耳の血液循環不良説が有力であります。 日本では年間35000人が発症して、完治するのはわずかに1/3程度と言われています。突発性難聴のために、毎年23000人以上もの人が難聴者となっています。現在慢性化した感音性難聴には、ハリを含めて有効性のある治療法はほとんど無い状況です。 突発性難聴の原因として薬剤性難聴という病気があります。薬剤性難聴とは、病気に対して治療に用いた薬剤の副作用により発症した難聴であり、難聴を引き起こす薬剤は内耳梅毒があるため、難聴以外の症状が出ることがあり大変危険であります。 その原因として考えられる代表的な薬剤には、抗生剤(ストレブトマイシン等)、利尿薬(フロセミド)、抗がん剤(シスブラチン)があげられます。いずれの薬剤でも内耳の感覚細胞の障害が発生し、種類によっては主に蝸牛や前庭半規管に障害が起こるものがあり、通常は両方の耳に同時に起こります。 薬に副作用が出たら速やかに中止し、副腎皮脂ステロイド薬、ビタミン薬などによる治療を行なっても効果が殆ど期待できない場合が多いです。
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